
-架空と妄想が入り混じったみちのくの初夏を表現-
なぜレイアウトを作ろうと思ったのか?
私にとっての東北
東京で保育士をしていた頃、妻と知り合い、故郷の仙台に戻ってくることができました。お出かけ大好きな二人は県内のあちこちに足を延ばしては四季折々の美しさに心奪われてきたのです。
長女が生まれた後は気仙沼方面に、次女生誕後は山形方面にと心赴くまま旅を重ね、思い出を築き上げてきました。
平成23(2011)年3月11日の東日本大震災は東北地方に甚大な被害をもたらしました。その前の年、ドライブで南三陸町を訪れた私たち家族は高台から眺めた初夏の海の美しさに言いようのない感動を覚えたのです。
その景色は失われたけれども、ふるさとである東北の風景をレイアウトとして表現することでいつまでも記憶に留めておきたい、と強く願うようになりました。
私にとって東北が、いつまでも光を放つ存在であって欲しい。そんな願いを込めてレイアウトづくりに取り組んでおります。
古民家への想い
仙台に住み始めるようになって、里山暮らしに憧れるようになりました。
「東日本大震災」で一時食料や水、灯油やガソリンを絶たれた私たち家族はこの機に思い切って移住することにしたのです。
栗原市花山-。
過疎化・高齢化が進む地域ではありましたが、縁もゆかりもない私たちを地元の人々は温かく受け入れてくださいました。
築60年余の古民家は私と妻が思い描いていた理想の環境そのものだったのです。
子育てするにも十分すぎる部屋があり、二階の二室をまるまる私が使えることとなりました。
三十年余り夢想していたレイアウトづくりに取り組むことができる-。
私の夢は一挙に膨らんでいったのです。
交流人口の増加に結びつける
里山暮らしは実に快適です。
私たちが花山に移住してからというもの、友人や親兄弟など、かなりの方々が訪問してくれるようになりました。
そして、静謐で美しい里山の眺めを皆さん気に入っていただいたのです。
妻と語らいながら、この古民家を私たち家族だけで独占するのはもったいない。交流人口が増えれば、地域の活性化に少しでも貢献できるかもしれない-そう考え、妻はヨーガ教室を、私は鉄道模型のレイアウト作りに取り組むことにしたのです。
農業や自然体験に親しみながら、ヨーガを楽しむ方が来てくれたり、鉄道模型愛好者の皆様にお越しいただければこんなに嬉しいことはありません。
妻や地域の皆様と手を携えながら実現に向けて努力を重ねてまいります。
プロジェクトの歴史
2006年3月 結婚。東京・大田区に居を構える。
2007年3月 仙台に住居を移す。
2007年5月 長女誕生。
長女を寝かしつけた後、時間が余ることに気づく。家電量販店で何の気なしに手に取った「トレインショーティ」により鉄道模型への道が覚醒。
2009年2月 次女誕生。
長女が活発に動き回るようになったため、夜は疲れ果てて寝てしまう毎日。
2011年3月 東日本大震災。
当時住んでいた賃貸住宅が損傷したため、一時山形県最上町に避難。
2011年7月 単身栗原市花山に移住。築60年の古民家に住むことができ、永住を決意。
2012年4月 妻子も花山に移住。
2012年8月 三女誕生。
この頃からレイアウトの製作本格化。
2013年1月~夜な夜なレイアウトの制作を手がける。